「私は貴女が分からないです」
『分からなくていい。理解しようとしなくていい』
毒蛇(ヴァイパー)からストンと銃が落とされる
「零(ゼロ)、貴女は狂ってます」
『だろうな』
「それは私も同じです。真面ではありません。それでも、貴女のやっていることは許せません」
『......』
「許せないのに、殺すことが出来ないんです。犯罪に手を染めていながらも、人だけは殺したくないんです」
『矛盾してんな』
悲痛な声ながらも、どこか自嘲しているように聞こえる言葉
そういえば、毒蛇(ヴァイパー)が情報部として入ったのは"人を殺すのは気が引ける"からだったな
裏の世界に身を染めている以上、人を殺すのはオマケで付いてくる
そうしなければ生きていけない
そんな場所だ、ここは



