零度の華 Ⅱ




だからと言って、あたしが鯱(オーカ)のことを好きなわけない




命を助けることも有り得ない



『お前が違うって言うなら、そうなんだろ。あたしにはどうでもいいことだ』


「じゃあ、何故、聞いた」


『何となくだ』




鯱(オーカ)は段々息が荒くなり苦しそうだ


それでも抵抗しようと、手を銃に伸ばそうとしていたから、銃を足で蹴り鯱(オーカ)から銃を離した




「チッ」


『まだ、抗うか。諦めろ、お前はここで終わる運命だ』


「死んで、たまる、かよ!」




拳を振るいだした鯱(オーカ)についつい顔がニヤけた


諦めの悪い奴、嫌いではない



『敬意を示そう』



力の入り切ってない拳を避け、短刀で刺殺




残りはあと2人

いや、あと1人だけか




毒蛇(ヴァイパー)は戦闘不能といえる



『怖気ついたか?』




1歩1歩、毒蛇(ヴァイパー)に近づいて行く