「あー、意外といい映画だったね」 「そうだね」 ある夏の夜、七瀬実里は友達と映画を観ていた。 「あのシリーズは男性向けだと思ってたけど、あの女優さんも主演してたし結構女性にもわかり易かった」 「確かに。それがなかったら、あんまりあのシリーズに女性も観なかっただろうね」 そんなたわいもない話をして お互い終電が近い電車で帰路についた。