痛い…痛い…助けて…

鳳城涼×鈴木梨愛


ゴンッ ゴンッ

いたい…いたいよ……お母さん

「お前なんか、お前なんかっっ!!
死ねっ!死ねっ!」

いたい…誰か、助けて。

ガチャガチャ
「ただいまー!あ、ママ!!」
「おかえりー、理穂」
「ただいま」
あ、理穂ちゃん。
「・・・・」
「ママー、今日ね、90点取ったよー」
「凄いねー、理穂はー。じゃあ、今日はハンバーグにしよっかー!」
「うん!」

この家族は私を必要としていない
しょうがないんだ。だって私は本当の子供じゃないから。
私は、最初はいい家族に恵まれた。お母さんもお父さんも、絵に書いたようにいい人。私も大好きだった。でも、お母さん達は酔っ払いの車に轢かれ、亡くなった。ショックどころではなかった。それからは色々な家に回されては捨てられ、行き着いたのが、今の家族。でも、ここでは私はサンドバッグのようなもの。ここのお父さんは浮気を繰り返すらしいので私への暴力は止まらない。