当たり前の事を今更何? 
 …って感じだけどね。
 ところが、アキトが意外な事を言う。

「イイ加減な事、抜かしているじゃねえよ」って、なーにこれ?

「なーによ、私を信じてないって言い方」

「俺、知っているんだよね。お前が、色んな男と浮気しているの」

 今の、アキトの台詞に私はビックリ!

「知って…いた?」

「俺が何も知らねえと思っているんか? 街でお前が…、他のヤツとデートしてんの俺の仲間が見ているだよね。その連中の中で一番親しくしているのが…、森山拓也ってヤツ」

「そう」

「誰だよソイツ?」

「1年前に、フレンドリーで知り合った東都大学生だよ」

「そいつに惚れてんの?」