「友達失うよ!」

「イヤあねェ、そんな事するワケないじゃない」とまあ、私はキッパリと否定したけどねー。

 雅美の方は私に対する不安は消えないようだ。

(人一倍、ワガママで強欲な性格を持っている。その上、プライドは高い。こーんな美香が何をしでかすやら…)

 こんな事を思っているなんて私は知る由もなかった。

 電話を切った私は、拓也の事で頭が一杯になった。
 パソコンを開き、恋愛体験談が載っているサイトを読み返しながら今後の行動を頭の中で思い描いてみる。

 出来上がったプランはこうだ。

 森山拓也を宮末由美から奪う!

「由美なんか裏切ってもイイ。私は拓也を頂くからねー」と、私は怖い表情をした。



 私って…



 ターゲットにした獲物を獲得する為には、非情な手段を選ぶ事を厭わない性格なのだから。