新しい家に引っ越してきて玄関の前で
5歳だった私は、前の家が恋しくて泣いていた。

「どうしたの?」

優しく柔らかい声がして、顔をあげると
太陽みたいきらきらの笑顔の翔ちゃんがいた。

「だぁれ?」

「僕は神崎翔。 きみは?」

「…ゆあ。堀本結愛。」

そう言うと翔ちゃんは、そっかと言って
私の頭を優しく撫でてくれた。

それがお隣さんの翔ちゃんとの出会い。