いじめ ―きっかけは―

1つだけ、私に良いことがあった。



私の事を心配してくれてか、
1人、女の子が私の机のところに
中休みにやってきた。



「さっきは大丈夫?
 あたし、柚花。
 柚花って呼んでOKだからね!
 また何かあったら絶対に相談に
 乗るから! 心当たりとかない?」



柚花はショートカットが超、という程
似合う女の子で体育がいかにも出来そう。
多分気を使ってくれていて、ずっと明るい。



「心配してくれてありがとう…。
 大丈夫。 私の事も
 美海、で良いからね。
 心当たり…はないの。」



私、この時この子とは上手くやっていける。
と直感で思ったんだ。



「そっか、そうだよね…。
 あのね…話したい事
 あるんだけどここだと盗み聞き
 されちゃうから
 廊下来てくれる?」



「あ…良いよ。」



という訳で私たちは廊下に行った。



「あのね。
 実はあたし…
 …ん…言って良いかな…。」



「え? そう言われると気になるじゃん。
 言ってよー。」