今回はだめか。


そう諦めかけていた時、なんと来栖くんの視線はばっちりあたしに向けられていた。



「っ」



みんなの優しい王子様から一転。

人を馬鹿にしたように口の端を上げる腹黒王子。


わずか一瞬だけみせた本性。
それは確かにあたしへのものだ。








絶対に来栖くんを惚れさせてやる。


見てろよ、エキストラの逆襲劇を。