その日も私は彼といつもの場所で会う。 私と彼が最初に会ったあの廊下で。 いつも通り私が先に着いて彼を待つ。 「悪ぃ遅れた。」 彼は走ったのか少し息を切らしている。 『ううん、大丈夫だよ』 私が微笑んで言うと 彼はちょっとだけ顔を赤く染め私から目を逸らす。 いつもと様子が違うことに疑問を抱く。 どうしたの?と聞くと なんでもない、と返される。 そこで会話は終わってしまった。 いつもならたくさん話して二人で盛り上がるのに。