「どうしようっかなあ……」
先ほどまで断る気だったくせに、武久の野郎おっぱいを押し付けられた途端にコロッと態度を変えやがった。
(何よ!!武久の奴!!)
あからさまな色仕掛けに引っかかる武久を見て、私の心には沸々と怒りが湧いた。
なにをまんざらでもないって顔してんのよ!!
私がこんなに色々悩んでるっていうのに、人の気も知らないでデレデレしちゃってバカみたい!!
巨乳に対するやっかみなのか、通常では考えられないほどのどす黒い感情が蠢いている。
(武久なんか……マドンナに食べられちゃえばいいんだわ)
そうよ、そうよ!!と、脳内応援団がすぐさま同意してくれる。
(し~らないっ!!)
私は何も見なかったことにして、この場から立ち去ることにした。そうと決めたら、さっさとずらかるのが吉だろう。
この場から抜け出すタイミングを見計らうためにもう一度二人の様子を確認しようと亀のように首を伸せば、異変にすぐに気が付く。
(あれ、二人ともいない?)
その瞬間、頭上に怪しい影が閃いた。



