早朝4時の街は薄暗く、ポツポツと光る街灯と先を歩く武久の背中を頼りに歩いていく。

街が目覚め切っていないこの時間では、タクシーどころか猫一匹通りやしない。

「カルテットの人達とは随分仲良しなんだね」

「……くされ縁の間違いだろ?」

含みを持たせた言い方で訂正する武久の表情を想像して吹き出しそうになる。

また、憎まれ口叩いちゃってさ~!!素直じゃないなあ!!

「なんだかホッとしちゃった。武久にもちゃーんと味方がいるんだって思ったらさ!!」

っていうか、友達のところに行くのに、深夜にコソコソ黙って出ていくことないのにさ〜。

男の人って変なところで秘密主義だよね。