(“建築デザイン・施工・設計”!?)
カルテットって……設計事務所なの?
もっと詳しい情報が載っていないものかと携帯の画面に夢中になっていた私は、肩を叩かれるまで背後に人がいることに全く気が付かなかったのである。
「お前……何してんの?」
「た、武久!?」
声を掛けられ振り返ると、いつの間にやら男性が二人立っていた。そのうち一人はご存知の通り、武久くんである。
(やっば……!!バレた!!)
万が一の可能性にかけてみようと、念のため言い訳してみる。
「コ、コンビニに行こうと思って……?」
「俺の後をつけてきたんだな?」
問答無用とばかりに怖―い顔で見下ろされ、ヒイっと恐怖で震えあがる。
そんな、今にも特大の雷を落とされそうな私の元に救世主が現れる。
「あ~!!もしかして君が噂の同棲中の“恋人”?」
「へ!?」
武久と一緒に現れたもう一人の男性は銀縁のオシャレ丸形眼鏡をクイッとかけ直すと、好奇心を隠せない様子で私を上から下まで眺めまわしたのであった。



