[理那side]
その瞬間、首を絞められた…...気がした。
苦しい。
ミホとチヅがこっちを心配そうに見てるのが横目で見える。
光輝の言葉なんか屁でもない。
太一の誘いだって、ドキッともしない。
なのに...あの人の.....疾天の言葉1つ1つにドキドキする。
好き。
好きなんだ。
だから.......苦しい。
“友達”だった。
私は、特別じゃなかった。
その日は、皆、色々な思いを抱え帰宅した。
太一の呼び出しも騒ぎで消えた。
はぁ.....
片想いだって今、気づいた。
変な自信があった。
『疾天も私が好きだ』って。
でも、きっと『私だけが疾天を好き』そう思っていたい。
あぁ〜〜もう!
「ただいまー!」
「お邪魔します」
玄関の方から、懐かしい声がする。
