あっちも俺を覚えていた。
「....疾天....だよね?」
「覚えてたんだ。咲織。」
「っ.......!!当たり前じゃん!」
「外で話そ」
「うん!」
嬉しそうな咲織の横から、何故か悲しげな理那が目に入った。
だが俺には、どうしようもなかった。
特に気にする素振りもせず咲織と、教室を出た。
少し
まだ少しだけ
理那を好きなままで。
そして、2人で屋上へ行った。
今日は、風がほとんど無く、陽が心地よかった。
「ここ、屋上上がっていいんだね!」
「.......んで?話したい事あるん......?!ぐっ!」
急に抱きつかれ固まってしまう。
「なっ.....?!咲織?!」
「私が、あの日言いかけてた事!」
抱きついたまま喋る。
なんだこの状況。
「疾天が遮った事。」
俺は、咲織を引き離す。
俺は呆れる。
咲織の身勝手さに。
「お前、自分がした事分かってんの?」
咲織の肩を掴み、目を離さずに話す。
「分かってる.....!!反省.....してる。」
反省してるだけじゃ足んないことをしたんだ!
って言ってやりたかった。
でも言えない。
ありえねぇ。
俺は馬鹿だ。
まだ
まだ........!!
咲織が好きだ。
