「墨染くん傘ないって言ったよね今!!」
「え?あ、はい。言いましたね。」
「あの、私!傘!折りたたみ!間違って持って来ちゃって!良かったら使って!!」
「え?でも…。」
「薄めの青い無地だし、傘も使ってもらった方が良いでしょ!」
と、何か途中から恥ずかしくなってきて、最後はほぼ投げやりで墨染くんに傘を押し付けた。
「じゃあ!返すのいつでも良いから!!」
そう言って私は校舎を飛び出した。
すると、遠くから墨染くんの綺麗な声がした。
「あのっ!!先輩!名前!名前教えて下さい!!」
そうだった…!私墨染くんに名前言ったことないんだった。
いつも亜梨沙が墨染くんにベッタリだし、私興味無かったから墨染くんと話すの、何気に初めてだった…!
