白雪と赤い薔薇

森に入って少しすると湖が見える。
住んでいるのに少し青みかかった水面にいつも癒される。

夏だというのにここは涼しい。
学校なんて行きたくなくなる。


湖に足を入れると水面がゆらゆらと揺れる。

「お父さんとよく来てたなぁ…」

ここを教えてくれたのは父だった。
もう父の顔の記憶が薄くなっている。
だけど、優しくて好きだった。
色白で、いつも微笑んでくれた。
私の色白は父譲りだ。
日焼けをしたくても赤くなるだけだった。


だから夏は好きじゃない。