祖母からされる昔話が好きだった。





むかしむかし、それはとてもむかしの話。
人間と妖怪は楽しく暮らしていました。
お互いの得意なことを生かして共存していました。
人間と一緒に住んでいたのは、
吸血鬼、雪女、魔法使い、キツネ、タヌキ、妖精。
吸血鬼は陽の光が苦手だったので夜に動いていました。
雪女は冬に雪を降らせ、
魔法使いは足りないものを出現させ、
キツネとタヌキは変化して、
妖精は植物を成長させました。