「よぉ、秀吉と半兵衛。そっちが小寺孝高か。まぁ座れ。」
ほとんど大殿の癖なのだろうな。
舐められないように、初対面の相手には一切笑みなど見せない。
「話は聞いた。赤松家は我が織田家に従属したいと。」
官兵衛は想像通りの大殿に緊張している。
「ええ。我が赤松家では、織田家には太刀打ち出来ませぬ。滅ぼされるくらいなら、従属をしようと主君を説得しました。」
「なるほどな。まぁ秀吉の友だというのだから、それを無下には出来んし、赤松家の従属は認めよう。今後は織田家のために尽力してくれよ。」
これも秀吉殿が大殿に気に入られているが故。信頼が成せる技なのだろうな。こんなにあっさりと詮索もされずに認められたのは秀吉殿のお陰だろう。
「ありがとうございまする!」
清々しい官兵衛の返事に大殿は満足気に頷く。恐らく官兵衛の事を気に入ったのだろう。表情も少し柔らかくなっていた。
それを見逃さなかった官兵衛も、緊張が解けたようでほっと一つ息をつく。

