「ふーん。半兵衛は大殿が嫌なのか。」
「なっ!そ、そんなこと言ってないだろう。」
いきなり図星を突かれて焦ってしまう。
「顔に書いてあるぞ?それと嫉妬もあるのかぁ。ってことは秀吉殿絡みかなー?」
「そんなわけ!」
なんでこんなに心を読まれるのだろう。そんなにそれがしは分かりやすかったのだろうか。
じーっと見てくる官兵衛に、全てを見透かされているようで顔を背けたくなる。
「あははっ!官兵衛、あまり半兵衛を苛めてやるな。」
「いやぁ、あまりにも半兵衛は反応が面白くて。」
「半兵衛は可愛い奴だからな。」
ふっと笑う秀吉殿は綺麗で美しくて、どうせ官兵衛しかいないのだからと、秀吉殿を後ろから抱き締めた。
「ちょっ半兵衛!官兵衛がおるのにっ」
「官兵衛しかおりませんから。」
「おやおや、わしは空気か何かかな?」
「そうだ。ちょっと空気になっていてくれ。」
秀吉殿の頭に顔を埋めると、爽やかな香りがふんわりと鼻を抜ける。懸命に逃れようとする秀吉殿をぎゅっと抱き締めて離さない。
「半兵衛!放せって!」
「しょうがないですねぇ。」
そう言われて仕方なく秀吉殿を離す。少しだけ赤くなった頬に嬉しくなる。
「いいよなぁ。半兵衛ずるいなぁ。秀吉殿を好きにできてさぁ。」
「やらんぞ。」
「もう、お主らいいから大殿の部屋に行くぞ。」
秀吉殿が赤い顔をこっそり落ち着けながら、先に歩いていく。それに後ろから急いでついていった。

