秀吉殿がそれがしの首に腕を回し抱きついてくる。
びくびくと反応している秀吉殿の耳に近づき言葉を発する。

「ふふっ。いきそうなのですか?」

小さく小さく気を付けながら声を発する。息がかかったのか少し大きめに反った秀吉殿。
懸命に言葉を否定しているのか首を小さくふるふると振るが、気持ち良さそうに反応していて説得力がない。


「というか、殿は竹中殿がいなくたって強ぇじゃねぇか。気も強いし。下手なことしたら簡単に叩き斬られるぜ。」

「いやぁでも、ああいう気の強い女は好きな男には弱いんだよ。可愛くよがったりしてさ。」

ああ、確かに間違っていない。
秀吉殿は表向きは気の強い人だが、二人きりの時は目を潤ませたり、今も可愛くよがっている。
いきそうなのを必死に耐えているのだ。

「まぁどっちにしろ、お前を好きになるような事はないだろうよ。竹中殿がいるんだし。」

「あーあ。一度でいいから、抱いてみてー。」

勝手な事を言いながら去っていった二人組。

遠ざかってから秀吉殿が大きく息を吐いている。

「は、半兵衛…の、馬鹿!意地悪!んっ…!」

「でも秀吉殿、初めてしたときよりも気持ち良さそうではないですか。」

「そんなっわけ…ない……っ!」

ほとんどいく寸前なのだろう。懸命に耐えている秀吉殿に更に意地悪をしたくなった。