すぐにそれが嘘だと分かった。
不意に顔を反らす秀吉殿は普段嘘をつく時よりも分かりやすかったからだ。
「前でしたらそのまま秀吉殿の嘘を素知らぬ振りするところですが、もう遠慮などしませんよ?」
秀吉殿の頬をつねるのを止め、そのまま手で頬を覆う。
「言ってくれるまで止めませんから。」
「は…?」
きょとんとする秀吉殿の唇をふさぎ、舌を忍ばせる。
「は、半兵…衛……?」
唇を塞がれながらも、秀吉殿が疑問のように問い掛けてくる。
その間にゆっくりと秀吉殿の着物を緩ませ、ゆっくりと胸を触る。
「ちょっ!半兵衛!何をするんじゃ!」
「秀吉殿が話せばいいんです。」
「は、話すから!」
顔を真っ赤にしながら、それがしの腕を掴み止めようとする秀吉殿。
この可愛い顔も大殿に見せたのだろうかと考えると、更にもやもやが増幅する。

