「ふざけんな!このアマが先に殴ってきたんだぞ!」


「お客様。あなた、うちのスタッフを乱暴に扱い傷つけましたね。」


そう言う店長の横には、奈々ちゃんがお客さんを睨んでいた


「前々から忠告はしていたのにも関わらず、うちの商品に傷を付けたという事で、損害賠償金を支払って頂きます。」


「あぁ?なんで俺がそんなもん支払わなきゃなんねぇんだよ!」


「まぁ…今払って頂かなくても、こちらから後日受け取りに行ってもよろしいですよ。うちのバックの者に取りに行かせます。」



バック



それは、ヤクザの事


風俗店には大抵バックにヤクザが絡んでいる


この世界ではトラブルが耐えないため、早く解決させるためにヤクザが出てくる


「っく…。分かったよ!そらよ!!」


お客さんは大金をバラまき店を出て行った


「あの……ゆいさん。ありがとうございます。」

「…私は何もしてないよ。店長が片付けたし。」


店長は落ちたお金の一部を奈々ちゃんに渡した


「今日は痛くて仕事出来ないだろうから、もう帰っていいよ。これで明日病院にでも行ってきな。」


「ありがとうございます。」


お店はすぐに通常に戻り、さっきの出来事がなかったかのようだ


みんなしょせん他人事だから




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