「司、はいるわよ」

ママがそういって、客間の部屋を開けた。

「秀くん、紹介しよう。娘の一愛だ」

パパが言う。

「はじめまして。柊一愛って言います」

私はありきたりなあいさつをした。

「はじめまして。高原秀(たかはらしゅう)って言います。よろしくね」

秀クンはきれいな顔をしていて、モデルとかに向いてそうだった。

「一愛ちゃんよね?秀の母の優羽(ゆうは)です。長いお付き合いになりそうね。」

秀クンのお母さんは言った。

「一愛様・・・・?お客様ですが」

星野がいつのまにか横に立っていて、小声で言った。

「だれ?」

私は小声で星野に言った。

「沙紀様です」

沙紀?

「旦那様、一愛様にお客様が来ています。席をはずしてもよろしいでしょうか?」

星野が気を使って言ってくれた。

「客人か。しかたないな。」

パパは言った。

「お先に失礼いたします皆様」

私は部屋をでた。