「沙紀は?どうしたの?」 沙紀は超がつくほどの読書家で、休み時間に私に声をかけてくるのは少なかった。 「ん?あのね、秀と遊びにいったんだぁ!」 ・・・沙紀、テンション高い。 満面の笑みで話す沙紀を見てると、私もうれしくなってくる。 これほどまでに沙紀を笑顔にできるのは、秀クンだけなんだと、思った。 ・・・でも、あたしは秀クンに、笑顔にしてもらえない。