一愛―


「愛!一愛!!」


えっ!?



「ごっごめん沙紀。
なに?どうしたの?」


街に吹く風が、日に日に寒さを増していく。





「なにぼーっとしてたの一愛。
考え事?」


私を、心配してくれてたみたい。



「ん~・・まぁそんな感じかな」


でも、沙紀にはいえなかった。