キミに「きらい」って言わせたくて

「悪い」



その一言を聞いた凛は、走って店を
出て行った。


取り巻き達がそれを追いかける。

出て行ったときの凛の表情は、いつもみたいな
意地悪さはなくて、純粋に悲しそうだった。


「飛田、ちょっとやり過ぎじゃない?凛が可愛そう」


凛のことがほっておけなくて、思わず口にした言葉に
飛田は私を睨んで来た。