キミに「きらい」って言わせたくて

凛が飛田の肩に手を置こうとして、
飛田がそれを振り払った。



「こういうの、もうやめろよ」


いつも気を使って、優しく振る舞う飛田が
そんな風に言ったことにみんな驚いた。

冷たい視線を送られて、凛は唇を噛み締めながら
吠えるように言う。


「どうして。ねえ。私、飛田くんのことが本気で好きなの」


凛は必死で飛田に構って貰おうとしていたが、
飛田は見向きもしなかった。