私の意外で、素直な返事に躊躇しつつ、
平然を装おうとしているのが分かった。


「例えば?」


「夢、とか」


「夢?」


馬鹿にしたような目で私を見つめてくる。

そんな赤沢を見て、思った。


「そうだ、赤沢」