キミに「きらい」って言わせたくて

赤沢に話した私が馬鹿だった。

私は時計を見た。

国際通りまでは、まだ少し時間がかかる。



「俺もいるよ、憧れの人」


予想外の言葉に、動揺した。


「憧れの人?」

「ああ」

赤沢は、ゆっくりと目を閉じて言った。