それを見ていい気味だと思う自分に
罪悪感を抱きながらも、飛田と門をくぐった。


「よく覚えてたね、私が首里城来たかったって」

「たまたま俺も見たかっただけだよ」


飛田は誤魔化すように言う。


やがて本殿の前に辿り着く。


真っ赤にそびえ立つその建物に、
身震いさえ感じられた。


「やっぱ来て良かったね」

「おう」