私が飛田に腹を立てていると、
赤沢が言った。

「コイツ、財布の中身半分落としてきたみたい」


え!

なんだ、そういうこと。


「うそ、大丈夫?お金、少しなら貸せるけど」

「マジで?ありがとう。じゃ、お言葉に甘えて……」


と、飛田は私の財布から二千円抜き取ってから
爆笑した。


「お前、馬鹿だろ」