飛田は、動こうとしなかった。

そして、何かを覚悟したように一息ついて、言った。


「監督。この試合、最後までキャプテンに投げさせてやってください。

責任は、全て僕がとります」


あの時ほど、真面目な飛田の眼差しを
見たことがない。


監督は、それ以上何も言わなかった。




結果、6回裏。

3-14で、星林は敗れた。


コールド負けだった。