ピッチングだけじゃなくてバッティングも強い。


多分それは、生まれ持った才能というよりも、
努力の証だと思った。


それくらい、赤沢はひたすら投げて、打って、走って、を
繰り返していた。


5年ものブランクがあったとは思えない程の。



赤沢なら、きっと飛田の戦力に劣らないだろうし、
北見監督にも勝てる気がした。




「よし、じゃあそろそろ、バスに乗り込めー」



監督の声が聞こえる。