キミに「きらい」って言わせたくて

「そんな中1の冬」



一瞬、赤沢の口元が緩んだ気がした。

そして、視線をあげて遠くを見つめる。




「親父と二人で、プロ野球の応援に行った帰り。俺は、
プロ野球選手になりたいって決意したんだ」



「親父も応援してくれた。でも、そんな幸せな会話は
続かなくて」






「俺と親父が歩いていると、親父に向かって車が突っ込んで来たんだ」