ふと、私が赤沢に北見監督の話をしたときの
ことを思い出す。


モノレールに乗ってた時も、廊下を歩いてた時も
確かに赤沢の反応はおかしかった。




それは、北見監督が赤沢のお父さんだったから………?






そう考えれば、全て辻褄があうような気がしたけど、
私は信じることができなかった。


大きな瞳。


高い背丈。



今考えると、北見監督にそっくりだった。


動揺している私に、心音はスマホの画面を
見せて来る。


その画面には、今より少し背の低い赤沢が写っていた。