お母さんがいなくなった途端に、
赤沢は床に胡座をかいて座る。

そして、遠慮もしないでモンブランを頬張った。


さっきまでの態度はなんだったのよ!


赤沢って、本当、要領いいんだから。


「あんた、お客さんでしょ?どうして私より先に
食べてる訳?」


「俺、モンブランが好きだから」


当たり前のように言う赤沢に腹がたつ。


「モンブランは私の大好物なの!」