私は、お母さんを睨む。


「あら。私、お邪魔かしら。赤沢くん、ごゆっくり」

「いやいやいや。赤沢、早く出て行ってよ。
私の部屋に入らないで」


本当に、お母さんったら。

赤沢も、どうして来たのか意味わかんないし。


「あんた、命の恩人に失礼じゃないの」

「恩人でもなんでも、嫌なものは嫌なの!」

「そんなこと言わないの」


私はもう一度お母さんを睨みつけたけど、
お母さんはそれを無視して部屋を出て行った。