「野球部」



そう言って、私は荷物をまとめて肩にかけた。


「野球部って、【あの】?」


さっきまでニコニコ笑っていた凛達は、
眉を潜めて聞いてくる。

耳を疑っているように。

「そう、野球部。マネージャーやってるの」


仕方ない。

【あの】、野球部だもん。


「じゃあね、バイバイ」


私はそう言って教室を出た。