でも、重さと大きさ的に、一人一つ持つのが限界だ。

それでも、もう一度取りに来るのも面倒なので、
持ち方を試行錯誤して少しずつ進む。



すると、一つ空いた図書館の窓から、
中に赤沢がいるのが見えた。


「赤沢!」


私が叫ぶと、赤沢は顔を上げた。

どうやら、一人で勉強をしていたようだった。

部活にも入っていない赤沢が、休みの日に
学校にいるには珍しい。