私は、選手達の動きを観察しながら、
ノートにメモをしていく。


去年からずっと使い続けてきたノートは、
表紙が霞んでいて、端の部分が折れたりしていた。

それでも、選手の全てが詰まったノートだから、
買い換えずにずっとそれに書き込んできた。



やがて一回裏も終え、飛田が帰ってきた。

私は、さっき監督が言ってたことと、
私が思ったことを伝えた。


「サンキュ。了解」