「こいつの名前は『あかさわ とき』。ねがいとかなんとか
言ってたの全部ウソだよ。な、十希」


赤沢くんはそう言われて、表情は変えずに
頭の上でVサインをしてみせた。


ウソ!?



ありえなさすぎて、
信じちゃった私が恥ずかしくて、
とりあえず何も言えなかった。



「本多さん、気をつけてね。こいつ、ウソしか付かないから」


意味わかんないんですけど。