太陽がくれた愛を。

「ちょっ、若奈!!机あさるわ!!」


「りょー」


そう言った麻由香は校舎にダッシュで帰っていった。


私達が最後だったから、周りにはもう誰もいない。


誰もいないよね...?


私は辺りを見回す。


私はテニスコートのフェンスに手をかける。


この学校の構造は複雑で、何故か校舎とプールはテニスコートを挟んで隣接しているのに、わざわざ1回プールを1周してテニスコートの前を通っていかなければいけない。


それよりはフェンスを越えてテニスコートを突っ切った方が早い。


「...よっ、と」


私は勢いを付けてフェンスをよじ登る。


フェンスの頂上に立つと、そよ風が私の肩まである黒髪を揺らす。