「俺も、幸せだよ」



そう答えて、理玖は覆いかぶさるようにして私を抱きしめた。



その温もりをちゃんと肌に感じて、自分自身に言い聞かせる。




私には理玖がいる。




何があっても理玖がそばにいてくれる。




「理玖大好き」




その胸に顔を埋めて、はっきりとそう伝える。




お父さん以外の異性に大好きなんて言うのは初めてで、ドキドキしてしまう。




「俺も好きだよ」




頭上から降ってくる優しい返事にほっとして理玖の背中に回す腕に力を込める。




そっと理玖が力を緩め、体を離して、私の腕を握った。



「帰ろう」



「うん」



ぎゅっと握られた手を見つめながら頷く。




何度でも伝えたい、私は今幸せだ。