陸玖と決別したあの雨の日からちょうど一年後だった。


私はオレンジ色に染まる空の下で、白い花たちに囲まれて立っていた。


さっきから足が小刻みに震えてる。


逃げ出したいんだ。


ここから。


陸玖の家族の存在をどうしようもなく感じてしまうこの場所から。


だけどここじゃなきゃだめだから。


ここで伝えるって決めたから。


もう、逃げない。