(完)嘘で溢れた恋に涙する

その顔を目に焼き付けた時だった。


急に家に残っていたばあちゃんが俺に話しかけてきた。


慌てて俺はサイトを閉じ、スマホを置いた。


父方の方のばあちゃんは俺に言った。


「ばあちゃんたちね、ここに引っ越してこようと思いよるんよ。陸玖はここにいたかろ?それなら、ばあちゃんたちがここに来た方がいいんじゃないかと思ってね」


びっくりしたが、俺はそれなりに内容は予想がついていて動揺することはなかった。


「陸玖はどうしたい?」


ばあちゃんにそう聞かれたが、俺はうまく答えられず、どう言おうか迷った。


ばあちゃんの目を伺うように見ていた時、玄関のチャイムが鳴った。


2人で体を強張らせてそっちを見た。


体には、あの家に押しかけて昼夜問わずチャイムを鳴らし、ドアを叩く記者たちの恐怖が植え付けられていた。


最近はやっと減りかけていたのに、またか。


ばあちゃんが足音を立てないように、玄関の方へ行きドアの向こうの相手を確認していた。


俺も息を潜めていたが、ばあちゃんは勢いよくドアを開いた。


「陸玖!友達ばい!」


ほっとしたのもつかの間、誰だろうと思い玄関の方に視線を向けた。


そこには、決まり悪そうに立っている優也がいた。


俺は転びそうになりながら優也の元へ駆け寄り、深く深く頭を下げた。


「優也本当にごめん!俺あの時気が動転してお前のこと悪者にして…。お前が俺のこと嫌いになっても仕方ないくらいのことをした!本当にごめん!!」


すがりつくように優也に謝り続けた。


ずっとそばで支え続けてくれた大切な親友を平気で傷つけるのが俺だ。


自分から謝りにも行けないようなヘタレが俺だ。


だけど、それでも俺はとにかく優也に謝りたい。


その一心で俺は謝り続けた。


しばらくそうしていると、最近あまり口を開いていなかったせいか、少し喋っただけで咳き込み座り込んでしまった。


見ると、ばあちゃんは驚いたように俺と優也を見つめていた。