(完)嘘で溢れた恋に涙する

私服で行くわけにはいかないから、とりあえず帽子以外は前のままの制服に身を包んで黒板の前に立った。



あの先生が私の紹介をしている間、クラスメイトたちは興味深そうに私を見ていた。



「さあ、由姫ちゃん、自己紹介よ」



急にそうふられて、緊張しながら話した。



「坂井由姫です。みんなと仲良くなれたらいいなって思ってます。よろしくお願いします」




失敗しなかったことにほっとしていると、拍手が送られさらに安心した。



一番後ろの席に座るように言われて、指示通り座ると隣の女の子が物珍しそうに私をジロジロと見ていた。



「折角なので今日の国語の時間はお休みにして、自己紹介の時間にしましょう」




手を叩きながら、軽い口調で先生がそういうとどっと教室が騒がしくなった。



「最高!」



「先生ナイス!」




やんちゃそうな男子が騒ぎ、私はドキドキしてしまった。



前の学校には静かな男子しかいなかったから、そんな雰囲気は初めてだった。