(完)嘘で溢れた恋に涙する

私は生まれてこのかた、バスケどころか運動全般したことがなかった。



お父さんがやらせなかったのだ。



運動して体に傷でもついたら困るだの、女に運動神経など必要ないだのと御託を並べていた。




決して親バカの延長ではない。




何度も言うように、お父さんは私を貴重な商品だと思っていたからだ。




傷物の不良品は高くは売れないからね。




学校の体育は見学だったけど、そういう頭でっかちの保護者はあの学校には多かったからそこまで目立たなかった。




そういうわけで生まれてはじめてやったバスケはもちろん悲惨なものだった。




先生のフォームを思い出して、軽く膝を曲げて、飛び上がった瞬間、なぜか派手にずっこけたのだ。