(完)嘘で溢れた恋に涙する

そこから、お祖父ちゃんがずっと説明を聞いたり、書類を書いたりしていて、私はそれを眺めることしかできなかった。




すると私がよっぽどつまらなそうな顔をしていたのか、女の先生が校舎を案内すると言って、連れ出してくれた。




「実を言うと先生も用無しみたいでつまらなかったのよね。
あ、私結城若菜っていうの。よろしくね」




いたずらをした少年のような微笑みを浮かべてそう言っていた。




確かに、年配の方が一人でずっと喋っていて、この人は頷いているだけだったなと納得した。




グラウンドやプールと一緒で校舎もすごく広かった。




廊下の終わりがよく見えないほどだった。




だけど、実際はお祖父ちゃんも言っていた通り、少子化が進んでいてたくさん教室があっても、今はそのほとんどが使われていないと言っていた。




自分が通うことになる教室、図書室や、音楽室、主要教室をほとんど回り終えると、最後に体育館へ連れていかれた。




ベリーショートで活発そうなその先生は、イメージ通りの運動神経で私を楽しませてくれた。




ずっとバスケ部で、得意なのといってすごく離れた所からリングにボール決める姿は今でもしっかりと目に焼き付いている。




すごく綺麗だった。




「由姫ちゃんもやる?バスケ得意?」




「…やったことないです」




「うっそだあ、ほらこの辺からやってみなよ」




私が冗談を言ったのと勘違いして先生は楽しそうに笑ったけど、事実だった。