「ブー、時間切れ。正解は……お預け」
「えっ、なんで?」
勿体ぶった上、お預けとか意味が分からないんだけど。
私が抗議の目を向けると金沢くんはいきなり話題を変えてきた。
「そういえば赤木は帰るって言ってたけど、このあと予定ある?」
「いや、もう帰るだけだけど」
今日の予定は同窓会だけだからなにもない。
「じゃあ、時間があるなら他の場所で飲み直さない?」
「それは別にいいけど。ねぇ、さっきの答えは……」
「よかった。俺、なにも食べてないから腹が減ってるんだ」
話を遮られた上にお腹が空いたなんて言われたら、食い下がることは出来なかった。
モヤモヤは残るけど、お預けってことは後で教えてくれるってことだよね。
フロントの時計を見ると、十九時半前。
同窓会の開始時間が十八時からだったので、約一時間ちょっとしか経ってない。
ソファから立ち上がると、金沢くんの視線がある一点を捉えていた。
「どうしたの?」
「いや、このホテルに中庭があるなんて知らなかったから」
ロビーの奥の方を指差す。
私もそちらに視線を向けた。
「私もさっき中庭の存在を知ったんだよね。なんかライトアップされてるよね」
「ちょっと行ってみてもいい?」
「うん、いいよ。私も気になっていたから」
金沢くんと一緒にホテルの中庭に向かった。



